入院治療について

様々なニーズに対応できる入院治療

病状、病期を含め、ユーザー個々のニーズに応じた入院治療環境を提供し、より効果的なチーム医療を実践します。

急性期治療

3病棟個室あらゆる急性の精神症状に対して、集中的な治療を行います。
急性期には非常に不安定な精神状態に陥ることが多いため、混乱や動揺が静まるまでの安心・安全な環境を確保することを最優先に対応しています。
また、様々な症状やニーズに対応できるよう多職種による医療チームを組み、心身状態や本人の置かれている環境の把握・調整に努め、より効果的な治療が提供できるようサポートしています。
入院によりそれまでの生活が途切れてしまうことがないよう、可能な限り短期間で(3ヶ月以内を目安に)治療を終え、スムーズに復帰ができるよう支援しています。
療養環境としては閉鎖エリア、開放エリアがあり、開放エリアには有料個室を用意し、よりプライバシーに配慮した静かな環境を提供できる工夫をしています。


回復期治療

回復期病棟

回復期治療様々な要因により長期入院に至った方や、急性期治療を終えてもなお退院までに時間を要する方に対して、精神科リハビリテーションを実施し地域での生活に復帰できるよう支援を行っています。多職種が協働することにより、多面的な視点にてケアプランを立て、退院を目指しあらゆる可能性を探る努力をしています。
また、入院が長期となったユーザーは、年齢と共に生活の多くの場面で介助が必要となります。病棟をバリアフリー化し、それらの方々に対して日常生活動作の介助がより効率的に行えるよう工夫しています。

慢性期治療病棟

活発な精神症状が残存し、回復までに期間を必要とする方に対し、個室・保護室の設置、人員配置の工夫など安全管理に配慮し、より保護的な療養環境を提供しています。
症状の緩和を図り、回復期病棟への移行に向けてさまざまな取り組みを行っています。


認知症治療

認知症治療

認知症治療認知症に伴う精神症状(周辺症状)に対して、精神科的専門医療を提供します。
集中的に治療を行い、早期に元の生活環境に戻っていただくための支援を行うと同時に、認知症の進行等で元の生活環境に戻ることが困難な場合にも、適応施設への入所等に関するマネージメントを行っています。(症状・状態に応じて、急性期治療病棟、慢性期治療病棟を使い分けています。)
慢性期治療病棟においては、その方個人に応じたケアを実施するため、小規模なグループで療養生活を送れるようユニットケアを導入しています。ユニットケアとは、家庭的な環境の中で寄り添うケアを提供することによって、認知症に伴う様々な問題行動を緩和させる働きかけです。
食事はもちろん日常の生活でくつろいでいただくために各ユニットに食堂兼リビングを設けています。


介護・身体合併症治療

認知症治療入院ユーザーの高齢化に伴い、精神症状の治療と同時に身体合併症の治療や身体管理を必要とする方が増えてきています。当院では、内科医や地域の身体科病院との連携により、身体合併症を抱えるユーザーに対応できるよう努めています。
観察室エリアでは酸素吸入やモニター管理の他、3床の個室を設け、精神・身体両面への管理体制をとっています。また、一般病室エリアでは精神疾患に加え、身体的に車イス~寝たきりレベルとなった方の日常生活援助を行っています。


医療安全対策について

当院では、院長を始め、全ての所属長が医療安全管理委員会の委員に属し、4つのチーム(転倒転落、薬剤管理、救命救急、暴力防止対策)に分かれて積極的な医療事故防止に努めています。また、入院時にはユーザーやご家族様にも医療事故防止にご協力いただく旨を丁寧に説明させて頂き、共に安全な治療環境を作り上げていく努力をしております。


主治医との相談

ご家族等、主治医と面談を希望される時は、前もって、病棟スタッフにご相談下さい。


治療上の留意点

当院では、治療やリハビリテーション、アフターケア(退院後のケア)など、計画的に行っていくように心がけています。外出・外泊等のご協力をお願い致します。

  • 治療上あるいは病棟運営上、病室・病棟を適時かわって頂くことがありますので、ご了承下さい。
  • 病院の備品等を破損又は紛失した場合は、実費でお支払をお願いしております。
  • 食事を止めるには、朝食、昼食、夕食ともに前日の16時までに必ず連絡が必要です。連絡が間に合わなかった場合や帰院が遅れて食事が摂れなかった場合でも食事負担を頂くことがあります。
  • 入院ユーザーは私用のオートバイ・車を病院に置くことは出来ません。
  • ご入院の有無についてのお問合せは、プライバシー保護により、お答えしておりません。
  • 不明な点についてはスタッフにお尋ねください。その他、生活や入院上のご心配などについては相談室がお話を伺います。お気軽にご相談下さい。

他科受診

  • 外出外泊中に、他の医療機関にかかられる場合は、必ずご連絡をお願いします。ご連絡なくかかられた場合、他の医療機関と当院の間で手続きが出来ないため、保険が使えず治療費の100%をユーザー様の負担にさせていただくことがあります。
  • 受診に病院スタッフが付き添うことはできませんので、ご家族にて同行いただくか、民間サービスをご利用ください。