アルコール使用障害について

従来の診断では大きく分けてアルコール乱用、アルコール依存という二つの状態像で説明されてきました。乱用とは飲酒によりさまざまな問題が生じているけれども依存に陥っていない状態を指し、乱用が繰り返されるうちに、やがて依存症に移行していくという考え方です。依存とは、離脱症状(禁断症状)や耐性(反復使用による効果の低下)といった身体依存と渇望やコントロール喪失などの精神依存の二つの特徴を有する状態を指します。
2013年に発表された米国精神医学会による診断分類では、依存・乱用の区分はなくなり、アルコール使用障害という概念に統一されました。そこには、乱用は病気ではなく自己責任、依存は病気だから治療の対象という誤解を払拭し、より広くアルコールの問題を捉え、初期の段階から診断し、早期介入を試みようという狙いがあります。
どのような病気も早期発見、早期治療が大切といわれます。アルコール使用障害についても同様に早期介入が非常に重要です。