病名と告知① 精神分裂病から統合失調症へ

海辺の杜ホスピタル 医局長 町原 敦

2002年まで、「統合失調症」は「精神分裂病」と呼ばれていました。それまでは、その言葉の響きやまだまだ薬物治療が発展していなかったことから、病名については本人に伏せることが一般的でした。たとえ本人に聞かれても、答えを濁すことがよしとされていたのです。
病名(呼称)が変わり、治療法も増えてくる中で、現在は家族だけでなく本人に告知(というより十分な説明)をするのがようやく当たり前となってきました。むしろ自分の病気やくすりについて積極的に学び、回復に向かって一緒に治療をしていく時代となっています。
また、たとえ呼称が変わっても、「統合失調症の〇〇さん」とその人を病気そのものかのように扱う習性が今でも根強くあります。糖尿病にかかっている人が糖尿病そのものではないように、あくまでも統合失調症という病を、持った人-釣りが好きだったり、絵が得意だったりする〇〇さん、という「人として見る視点」が非常に大切と考えています。