病名と告知③ 発達凸凹と発達障害<後編>

海辺の杜ホスピタル 医局長 町原 敦

発達凸凹を持ちながらも、本人・周囲(ご家族等)がそれを受け入れ自分なりに生活をされている場合、診断をつける(受ける)必要はなく、そういった方はそもそも病院に来られないかと思います。例として、こだわりが強く無愛想なところはあるけれど、一つ仕事を始めたら丁寧に最後までやり抜く、といった昔気質の人の中にそういう方がおられるかもしれません。とはいえ、サービス業が主体の現在の社会で、なかなか自分の特性に合った仕事を見つけることが難しくなっています。
大人にせよ子どもにせよ、病院に来られるというのは、何かしら本人・周囲が困っている、生活上に支障があるということであり、そこで初めて発達「障害」の診断を受けるメリットが出てきます。診断なくとも支援が受けられる社会が理想ですが、年金・手当や手帳等の公的支援には診断(書)が必要となります。そして、発達障害(凸凹)を持った自分をどう理解し、工夫していくかというアイデンティティーに関するテーマを一緒に考えていくことが支援となります。