光療法と精神疾患

海辺の杜ホスピタル 精神科医 清水 峻

光が精神疾患に影響を与えると言うと驚かれるかもしれません。しかし1982年に精神科の医師・ローゼンタールらが季節性うつ病に対する高照度光療法の効果を発表して以来、光療法の精神疾患に対する効果は検討され続け、現在ではうつ病や双極性感情障害の治療に応用されることもあります。
高照度光療法は1万ルクスの照度を午前中30分程度浴びる治療で、以前は概日リズム(睡眠リズム)を介して気分を持ち上げる効果があるとされていましたが、現在では概日リズムを介さず直接気分に影響すると考えられています。
蛍光灯の照度が500~千ルクス程度の中、1万ルクスといわれると、とんでもない明るさを想像されるかもしれませんが、冬の曇天でも1万ルクス以上の照度が保たれています。季節性うつ病などの病名がつかないまでも、なんとなく秋から冬にかけて毎年調子を崩される方は、意識的に外で30分程度光を浴びるようにしてみてはいかがでしょうか。