うつ病とアルコール

桟橋みどりクリニック 所長 山﨑 浩

 アルコール依存症とうつ病の合併は頻度が高く、アルコール依存症にうつ症状が見られる場合やうつ病が先で後から依存症になる場合などがあります。アルコールと自殺の関係も強く、自殺した人の3分の1に直前の飲酒が見られます。

 うつ病とアルコール依存症の合併症には四つのパターンが考えられます。①単なる合併または共通の原因による場合②長期の大量飲酒がうつ病を引き起こした場合③うつ病の憂鬱(ゆううつ)気分や不眠を緩和するための飲酒により依存症になった場合④依存症の人がアルコールを断つことで生じる離脱症状の一つとしてのうつ状態である場合、です。

 アルコール依存症にうつ状態が合併したら、まず断酒から始めることは当然です。うつ病が先行しアルコール依存症を合併する場合も、一定期間の断酒がよいでしょう。うつ症状をアルコールが修飾している可能性も考えられ、うつ状態の改善も期待できます。また、抗うつ薬や抗不安薬といった薬物療法を行う上でも飲酒は避けることが必要です。