統合失調症② ~統合失調症の症状と治療について~

海辺の杜ホスピタル 精神科医 岡村 愛子

統合失調症の症状は多様で、大きくは「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の三つに分けられます。
陽性症状には主に幻覚(実際にない声が聞こえる、幻が見えるなど)、妄想(現実にありえないことを訂正困難なほど強く信じる)、まとまりのない言動があります。陰性症状は感情や考える力・意欲が低下する状態を指し、うつ病や引きこもりなどとよく似た症状を呈したり、怠けていると誤解されることも少なくありません。認知機能障害は注意力や集中力、計画を立てて実行する能力(遂行機能)、他者の言葉や表情に込められた意味を理解する能力の低下などが挙げられますが、一見気づかれにくく、生活全般に大きな影響を及ぼします。
治療の基本は薬物療法と心理社会的なリハビリテーション、社会復帰のための福祉の利用、地域での支援です。これらにより症状をコントロールし、低下した機能の回復、補完を図ります。治療中断により約80%の確率で再発するといわれており、症状の安定には継続した治療が必要です。